iPhoneのUIデザイナーが年内にAppleを退社
2014.04.12 10:23
アップルの上級ソフトウェアエンジニアで、iPhoneのソフトウェアインタフェースを設計したGreg Christie氏が、今年いっぱいでAppleを去ることが、Financial Timesの取材で確認されました。
退社理由はJonathan Ive氏との衝突ではないと説明
この報道に先立ち9to5Macが、退社理由はデザイン担当上級副社長であるJonathan Ive氏との衝突だと報じました。しかしAppleは「退社は以前から計画されていたもの」とこれを否定しています。
「GregはAppleでの約20年間の勤めを終え、今年後半に引退することを計画していました。彼はAppleの製品全般に重要な貢献をし、世界有数のヒューマン・インタフェース・チームを構築しています。そしてこのチームは、Jonathanと長年にわたり緊密に仕事をしてきました」
Appleが一従業員にスポットを当てることはめったにありませんが、Christie氏は現在進行中の対Samsungとの特許訴訟に関する裁判で証言台に立ったこともあり、ここ数週間大きな注目を集めています。
やはり対立が理由?
iPhoneのソフトウェアデザインについては、iOS7のリリースで大胆な変更が行われました。この変更に先立つ2012年10月には、前iOS担当上級副社長のScott Forstall氏がAppleを退社しています。
Ive氏はForstall氏の退職に伴い、ヒューマン・インタフェース設計も自分の職責に含めました。9to5Macは、それまで長年ソフトウェア設計を率いてきたChristie氏と、2012年以降同部門を監督するようになったIve氏との間の対立が、今回の退職につながったと報じています。
Christie氏の退職で、Appleのデザイン関連の全権をIve氏が握ることになります。Ive氏が同社の製品開発において果たした役割は高く評価されており、設計コミュニティでは伝説ともされる人物です。しかしChristie氏の貢献も非常に大きなものでした。1996年にNewton開発のためにAppleに入社した同氏は、iOSとiPhone誕生に深く関与しており、たとえばオリジナルiPhoneの基本機能である、スライドでロック解除する機能を発明した一人でもあります。
参照元: Financial Times、9to5Mac
執 筆: lunatic
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