Appleが買収先の企業を探している時には、今後の製品へどのような変化があるのか注目すべきなのですが、チップ開発メーカーの場合には特別かもしれません。2008年にAppleがP.A. Semiという低出力で稼働するチップを開発するメーカーを買収したのですが、その後革新的なARMベースのiOSデバイスに採用されるAシリーズチップの開発につながっています。今回Appleは再び、省電力のチップを開発する企業を買収するのではないかと報じられていますが、このチップはリリースが噂されているiWatchにも使用される可能性があります。
Appleは日本の半導体大手ルネサスエレクトロニクスの関連会社であるルネサスエスピードライバ株式会社の株式の過半数を取得するための交渉に入ったとロイターが伝えています。同社は直近2期で損失を計上しており財務的には厳しい状況が続いています。
ルネサスSPはiPhoneのディスプレイ用のコントロールチップを供給
ルネサスエスピードライバはルネサスエレクトロニクスが55%のシェアを持ち、現在はAppleのiPhone向けにディスプレイのドライバー用のチップを供給しています。同社はRetinaディスプレイのような極めて解像度の高いディスプレイをサポートするチップや先進的な省電力機能を持つチップの開発を強みとしており、高解像度となる次期Retinaディスプレイなどの製品化に貢献するのではと予想されます。
Apple、サプライチェーンのコントロールは課題
現時点でAppleが新製品に関連して買収を検討しているかどうかはわかりませんが、Appleがサプライチェーンをできる限りコントロールしたいと思っているのは確かだと思います。もし、今回買収の話題に上がっているルネサスエスピードライバが競合他社に買収された場合には、Appleは同社の技術に依存したパーツを使用した次期iPhoneの製造が難しくなってしまいます。
AppleはSamsungと訴訟も含め競合していますが、間違ってもSamsung側にルネサスエスピードライバの主導権を取られたくないと思っているに違いありません。
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